キャンプストーブを比較!好みのストーブでキャンプ飯をより楽しく!

焚き火台比較 Camp Gear

オーストラリアでキャンプをしよう!大自然の中でのアクティビティであるキャンプの大きな魅力の一つは、やはりキャンプ飯ですね。外で食べるご飯はいつもより何倍も美味しく感じます。家で使うものとは違うキャンプ用の調理道具で、家族や友人たちと一緒にいつもより手間と時間をかけながら作るキャンプ飯は、それ自体が楽しいアクティビティの一つになるでしょう。

この記事では、オーストラリアで手に入るキャンプ調理道具、特にストーブについてどのようなものがあるかを紹介し、またそれらの比較をしていきます。自分のキャンプスタイルに合ったストーブを見つけ、キャンプ飯の楽しみをさらに見つけてみてください。

ストーブの種類と比較

まずは、オーストラリアでのキャンプでよく使われるキャンプストーブの種類とその比較をしていきましょう。ここでは、オーストラリアでの一般的なキャンプスタイルの一つ、車をベースにしたキャンプでよく使われるものを見ていきます。他のキャンプスタイルとして、ハイキングやバックパックなど徒歩でのキャンプ、バイクでのキャンプなどあると思いますが、こちらになると道具も少し変わってくると思うので、今回は省かせていただきます。

ガスストーブ

まずはガスストーブです。最も一般的で、多くの人が使用しているストーブではないかと思います。燃料のガスはいくつか種類があり、それぞれに特徴があります。着火するのは簡単で、火力の調節もしやすく、初心者に易しいストーブといえるでしょう。もちろん初心者だけではなく、キャンプへ頻繁に行く人、ロードトリップをする人にもよく使われているストーブだと思います。では、燃料に使われるガスの種類とその特徴をみていきましょう。

ガスの種類、比較

ブタンガス(Butane)

最初はブタンガス(Butane)というものです。ブタンガスはカセットボンベ(CB缶)に使われるガスで、よくある家庭用のカセットコンロに使われる使い捨ての缶がそれです。ブタンガスの良いところは、どこでも手に入れることができ、キャンプ用品店だけでなくスーパーやホームセンター、ガソリンスタンドなどでもすぐ見つけられます。そして価格が安いところも良いですね。だいたい4本セットで$8-10だと思います。軽量で持ち運びもしやすく、家庭用カセットコンロと合わせて非常用として常備している家庭も多いのではないでしょうか?

一つデメリットとしては、気温が低いところ(0度以下)ではガスが気化しにくくなり火力が弱くなってしまいます。なので、寒冷地では不向きかもしれません。

イソブタン(Isobutane)

次にイソブタン(Isobutane)ですが、イソブタンはブタンよりも気化しやすく、低温(−12度くらいまで)でも火力が安定するので、寒冷地でも使われます。イソブタンはアウトドア缶(OD缶)によく使用され、寒冷地や高地での使用に適しています

アウトドア缶はブタンとイソブタン、あと次に出てくるプロパンガスの混合で出来ていますが、その割合によって3シーズン用(ブタンが多めで寒冷地には不向きなので、春〜秋用)だったり、4シーズン用(イソブタンとプロパンガスが多めで寒冷地、冬でも大丈夫)があったりします。イソブタンはブタンと比べると火力が高いのも良いところですね。

イソブタンが使われるアウトドア缶はカセットボンベに比べると高価になり、販売しているところも少し限られます。缶のサイズは数種類あり100g、230g、460gといった感じです。値段は大きさによって$10-20くらいでしょうか。キャンプ用品店やアウトドア専門店でないと見つけることはできず、スーパーやホームセンターで気軽に購入するということはできません。

プロパンガス(Propane)

最後にプロパンガス(Propane)です。プロパンガスは−40度でも気化するため、極寒でも安定した高い火力を発揮する強力な燃料です。通常はLPG(液化石油ガス)として持ち運びのできるボンベに充填され、ホースでつないでストーブを使用します。キャンプで使用する持ち運びできるボンベは、小さいものは1.25kgから大きなものは9kgのものまであり、自分のボンベを購入すれば、ガスが空になる度に再充填して使い続けることができます。

または、ホームセンターなどですでに充填されたボンベを購入し、使い切ったら空のボンベを持っていって充填されたボンベと交換するというやり方もありますね。マイボンベを持たずに済むので、この方法を利用する人も多いと思います。

私も自宅のBBQストーブ用に9kgのSwap ‘n’ Goというガスボンベを持っています。ガスを使い切ったらホームセンターのBunningsへ行き、充填されたボンベと交換できるので楽ですね。

プロパンガスは高い火力を発揮するので大人数の料理にも対応できるし、大きなボンベに充填できるので長期間使用できます。車をベースにしたキャンプで荷室に余裕がありボンベの大きさや重さが気にならない場合、ファミリーキャンプやグループキャンプ、長期間のロードトリップなどには最適ですね。

逆に、ボンベは大きくて重いので荷室に限りがあったり軽装備を求めている方にとっては不向きです。さらに、マイボンベを持っている場合は定期的なメンテナンス、点検が必要になるのも忘れてはいけません。

ストーブの種類、比較

ガスの3種類とその比較をしたので、次はガスストーブの種類、比較をしていきます。

ブタン、シングルバーナーストーブ

これは一番馴染みのあるストーブではないでしょうか。一家に一台あると言っても過言ではないかもしれません。ブタンのカセットボンベを使用するカセットコンロで、シングルバーナーの一番シンプルなストーブです。キャンプはもちろん、災害時の非常用として常備している方も多いと思います。

ブタンなので火力はまあまあ。お湯を沸かしたり、簡単な炒め物やご飯を炊くのにも充分なストーブです。手軽に使えるものなので、初めてキャンプへ行く方やそんなに頻繁にキャンプへ行かない方におすすめしています。

実は我が家もこのカセットコンロでキャンプを始め、10年経った今でもカセットコンロを使っています。

イソブタン、シングルバーナーストーブ

次にイソブタンを使用するシンブルバーナーストーブです。イソブタンが使われるアウトドア缶は、それ自体がストーブの土台として使われ、コンパクトで軽量、持ち運びが楽なストーブが多いですね。寒冷地、ソロキャンプやハイキング、軽装備を求めている人によく使われるストーブではないでしょうか。

プロパン、シングルバーナーストーブ

プロパンを使ったシングルバーナーストーブもあります。寒冷地でも使え、安定した強力な火力が必要な時にこのプロパンシングルバーナーストーブは良いと思います。

ガスボンベに直接ねじ込んで取り付けるものや、ホースでストーブとボンベをつなぐタイプもあります。強火で肉を焼くとか、鍋で一気に炒め物をするといった用途に合っていますね。

ブタン、ツーバーナーストーブ

ブタンガスのカセットボンベでツーバーナーのストーブもありますね。両サイドに1本ずつカセットボンベを入れてツーバーナー、2つ同時に使うことができます。

メーカーにもよりますが、多くのブタンツーバーナーストーブにはホットプレートも標準で付いてきます。なのでツーバーナー使って大きなホットプレートで料理できるので、家族やグループキャンプの時に良さそうですね。ベーコンエッグとか焼きそばとかを一気に調理できそうです。

プロパン、ツーバーナーストーブ

プロパンを使ったツーバーナーストーブが一番種類が揃っているのではないでしょうか。各メーカーからたくさんのモデルが出ています。

まずはサイズ、ツーバーナーでも割とコンパクトで軽量のモデルがあったり、30cmのフライパンが2つ同時に置けるようなワイドなサイズもあります。あとは、風除けがあったり、トースターやグリルが付いているものもあります。

BTUとは

火力の強さもモデルによって様々ですね。火力を表す指標としてBTUという熱エネルギーの単位が使われますが、ガスストーブのスペックを見ると必ずこのBTUが載っていると思うのでこれを参考にすると良いと思います。

  • お湯を沸かしたり、ソロキャンプで1人用の調理には3,000-5,000 BTUで十分。
  • 家族キャンプで鍋をグツグツ、簡単な炒め物なんかは5,000-10,000 BTUくらい。
  • 強火で肉を焼いたり、大きな炒め物になると10,000-20,000 BTUが良いかも。
  • 大人数、グループキャンプで大量に料理したい、本格的なBBQに使いたいとなると20,000-30,000 BTUあれば快適に。

BTUの数値が大きいほど火力も強く、調理が早くできますが、その分ガスの使用量も増すので燃費も考える必要があります。自分のキャンプスタイルの用途にあったストーブを探す時の一つの目安として、このBTUをチェックすると探しやすいかもしれませんよ。

ハイプレッシャー(高圧)ストーブとロープレッシャー(低圧)ストーブ

ストーブを選ぶ時に火力の強さ(BTU)とともにチェックしたいのが、ハイプレッシャーストーブかロープレッシャーストーブかという点です。

ハイプレッシャー(高圧)ストーブは、ガスを高圧でそのまま直接供給するタイプで、BTUが高い(火力が強い)モデルが多いですね。圧力を調整する必要がないので、低圧に調整するレギュレーターが要らなく、シンプルな構造です。高火力なので燃費は悪く、ガスの消費が多いのと、火力の調整は難しいです。ご飯を炊く時に弱火にしたかったり、弱火でコトコト煮込む鍋料理なんかには向いてないかもしれません。

ロープレッシャー(低圧)ストーブは、ボンベの高圧のガスをレギュレーターで低圧にして供給するタイプで、ガスの燃費は良く、長時間使用が可能です。火力の調整も強火から弱火まで幅広く調節しやすく、弱火を使った料理には向いていますね。火力はハイプレッシャーストーブに比べると弱くなるので、強火で一気に焼きたい、炒めたいような料理には不向きになってしまいます。

  • 短時間でステーキ、炒め物など、高火力で一気に調理をしたいならハイプレッシャー(高圧)ストーブ
  • 長時間で煮込み、ロースト、弱火を使った調理をしたいならロープレッシャー(低圧)ストーブ

この高圧ストーブか低圧ストーブかという点も、BTUと合わせてストーブを選ぶ時の目安にすると良いと思います。

ガスボンベの接続について

ストーブにはボンベとつなぐガスホースが標準で付いてきますが、接続口がいくつか種類があるので気をつけなければいけません。新しく購入したストーブに付いてきたホースの接続口がすでに持っていたガスボンベの取り付け口に合わなかったということがあり得るので、購入前にしっかりと確認できるようにしておきましょう。

ここでは、オーストラリアで使用されている主なバルブを紹介、比較します。

3/8LHバルブ

3/8LHバルブとは、3/8インチでLH(Left Hand)、左回しで締める逆ネジの仕様になっているバルブです。一般的には右回し、時計回りで締めて接続するため、誤接続を防ぐ役割があるそうです。ガスボンベのサイズが1.25kgから4kgまでの小さいものにこの3/8LHバルブが使われていることが多いです。

バルブは上向きに付いているので、ホースは垂直に上向きになります。スペースの都合上、ホースを上向きには取り付けられない場合は、90度曲がったアダプターも別売りであるので、それを使って横向きにホースを取り付けることもできます。

ガスボンベが3/8LHバルブの場合は、購入するガスストーブに付いてくるホースも3/8LHのものであるかを確認する必要がありますね。

POLバルブ

POLバルブは世界的に最も一般的なバルブで接続口に逆ネジ(左回し)でねじ込む方式になっており、4kgと9kgのガスボンベに採用されているものです。接続には手である程度締められますが、最後にスパナなどの工具でクッと締める必要があります。ガス漏れの防止機能はないので、バルブが完全に閉じてないままホースを外すとガスは出てきます。

LCC27バルブ

LCC27バルブは、ここオーストラリアで導入された新しいボンベの接続規格です。POLバルブに代わる安全性の高い規格として、2021年から順次導入され、ガスボンベは4kg、9kgサイズに採用されています。LCC27バルブは外側にネジ山があり、これに接続するLCC27専用ホースの接続口には大きな黒いナットがあって、直感的に分かる右回しで締めるネジで、工具を使わずに手で簡単に締められるようになっています。

また、逆止弁(チェックバルブ)がついており、ホースが接続されてない状態でバルブを開けてもガスは出てこず、ホースがきちんと接続されてはじめてチェックバルブが開きガスが流れるようになっています。

万が一ガスボンベの近くで火災が発生した場合、接続口の黒いナットはプラスチックでできているので、熱で溶けてやわらかくなり接続が緩まります。それによってチェックバルブが閉じるようになっており、ガスの流れを停止します。

LCC27バルブには内側にもネジがあり、POLバルブ用のホースをLCC27ボンベに接続することはできます。今持っているストーブのホースがPOLバルブ用で、ボンベが新しいLCC27バルブでもまだ使用することはできます。

逆に、LCC27バルブ用のホースをPOLバルブのガスボンベに接続することはできません。新しく購入したストーブに付いてくるホースがLCC27バルブ用で、ボンベがPOLバルブだと使えませんね。ボンベをLCC27バルブのものに交換する必要があります。

LCC27バルブ POLバルブ
接続 ワンタッチ手締め可能、工具不要 ねじ込み、工具必要
ネジ 右回し、時計回り 左回し、反時計回り
安全弁 逆止弁あり、ホースを外してもガス漏れしない なし、ホースを外すとガス漏れする
互換性 LCC27ボンベにPOLホースは接続可 POLボンベにLCC27ホースは接続不可

ガスボンベは2021年10月1日よりLCC27バルブの取り付けが義務化され、ストーブおよびホースは2022年4月1日より製造時のLCC27フィッティングが義務化されているので、これ以前に製造されたPOLバルブのものと混在して流通しているのが現状です。

POLバルブとPOLホース、LCC27バルブとPOLホースのようにまだ互換性はあるので今すぐに交換する必要はありませんが、10年おきのボンベのテスト時や、劣化したホースの買い替え時などのタイミングでLCC27に移行するのが良いと思います。

薪(焚き火)ストーブ、炭ストーブ

焚き火台比較

次は薪(焚き火)ストーブ、炭ストーブです。キャンプの大きな魅力にキャンプ飯と並んで挙がるのが焚き火でしょう。大自然の中で焚き火を始めれば、自然と人は輪になって集まり、リラックスし癒され、最高の空間と時間を作り出してくれます。その中で作る料理は間違いなく素晴らしいものになるでしょう。

ガスストーブとは違って、薪や炭を使うストーブは着火、火おこしから火力の調整など難しいところはありますが、焚き火を楽しみながらあせらずゆっくりやってみましょう。

チリビーチ

焚き火を楽しむ焚き火台にグリルプレートやネットが付いてきて焚き火ストーブとして料理もできるものが良いですね。高さが調節できるものだとそれで火力の調節もできます。

アウトドアストーブ

アウトドアストーブ

焚き火には煙がつきものですが、二次燃焼するストーブだと煙が少なくなり燃焼効率も良くなり、より調理しやすくなりますね。

チャコールスターター

ビーフシチュー

ラムベジロースト

薪ストーブだと、焚き火をしながら炎をゆらゆら眺めつつ、薪を入れてガーッと火が強くなったり、また火が落ち着いて弱くなったりと、調理をしながら安定した火力をキープするという調節が難しいと思うかもしれません。そんな時には炭を使うと良いですね。最初の炭おこしもチャコールスターターを使えば効率的にでき、良い炭ができたら長時間安定した火力が得られるので調理も楽になると思います。

バレー・オブ・ラグーンズ キャンプ 焚き火料理

バレー・オブ・ラグーンズ キャンプ 焚き火料理

バレー・オブ・ラグーンズ キャンプ 焚き火料理

直火で焚き火ができるキャンプグラウンドならば、足付きのグリルプレートを焚き火の上に置いて豪快にバーベキューをするのも良いですね。ダッチオーブンでの料理も直に焚き火の中、炭火の上に置いてできたりもします。キャンプならではの調理方法ですね。

まとめ

オーストラリアでのキャンプでよく使われるキャンプストーブの種類とその比較をしました。ガスストーブ、薪ストーブ、炭ストーブがありましたね。

ちなみに我が家がキャンプで使うストーブですが、ブタンガスストーブと焚き火ストーブの2種類です。ブタンガスストーブはキャンプを始める前から持っていたシングルバーナーカセットコンロです。焚き火ストーブはいくつか持っていますが、メインはドリフタストックトンのファイヤーピットです。これとファイヤーテーブルの組み合わせが定番です。

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最初はシングルバーナーストーブだけで作れるシンプル簡単な料理から始め、徐々に焚き火料理も合わせてするようになっていきました。あるキャンプではテーマを焚き火料理とし、ガスを持って行かずにすべて焚き火ストーブで料理をすることもしていました。キャンプ料理は普段しないようなことをするようにしているので、焚き火や炭を使って料理をするものが多いですね。ご飯をカセットコンロで炊きつつ、メインを焚き火ストーブで作るパターンをよくやります。

みなさんも自分のキャンプスタイル、荷物スペース、好きな料理方法、試してみたいキャンプ飯などをふまえて自分に合ったストーブを探してみてください。この記事が良いストーブを見つける参考になれば幸いです。

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