オーストラリアでキャンプ!オーストラリアのキャンプ用品〜テント編〜

Camp Gear

オーストラリアでキャンプをしよう!アウトドア大国のオーストラリアでキャンプは定番のアクティビティです。広大な大自然で快適なキャンプを楽しむために欠かせないのが優れたキャンプ用品。特にテントは、安心と快適さを提供してくれるとても大事なキャンプ用品の一つです。
この記事では、オーストラリアで手に入るテントの種類と選び方についてご紹介します。私は2014年にここオーストラリアでキャンプを始めましたが、実際に使ってきたテントと、それぞれの長所と短所も合わせて紹介していくので、こちらも参考になればと思います。

テントの大きさについて〜最適なサイズの選び方〜

テントを選ぶ上でまず最初に考えるのがテントの大きさです。最適なサイズとはどのくらいなのでしょう?
では、オーストラリアのキャンプ用品店「Tentworld」のオンラインストアでテント(Tents)のカテゴリーを見てみます。すると、ほとんどのテントの商品名に「何人用」という表示があるのに気がつくと思います(4 person, 6 person, 10 person など)。これがまず目安にしたい情報の一つです。
では、この何人用というスペックをそのまま参考にしてよいかというと、そうではありません。この「何人用」という数字は、テント内にいくつ寝袋が並べられるかというのを基準にしています。図を見てみましょう。

このように、このテントはサイズが2.4m x 2.2mの「4人用」テントですが、幅60cmの寝袋を4つ並べられるので4人用ということになっています。実際にこんな感じで寝るとどうなりますか?隣の人の足が顔のすぐ真横にきます。。さすがにこんなギュウギュウで寝てたら快適とはいえませんね。
ではどのくらいが良いかというと、「何人用」という数字の半分くらいがちょうど良いと思います。4人用テントは23人、6人用テントは34人、8人用テントは45人、10人用テントは56という感じでしょうか。
大人と子供の割合や、使用するキャンプマットのサイズ等にもよりますが、だいたいこのくらいがテント内で窮屈すぎずに快適に寝れるサイズになり、さらに少し荷物が置けるスペースも取れるでしょう。
このような感じで、まずはテントの最適なサイズを考えて選んでみましょう。

テントの種類について〜さまざまな種類のテントを紹介〜

次にテントの種類についてみていきたいと思います。テントにはさまざまな種類があり、それぞれのスタイルの特徴、長所と短所も含めて紹介します。ここでは私が実際に使ってきたテントも合わせて紹介していきます。

ドームテント(Dome Tent)

まず最初はドームテントです。一番ベーシックなスタイルで、昔からずっとある定番のテントですね。ポールは主にファイバーグラスの素材でできており、収納時は短くコンパクトにショックコードでバラバラにならないようにまとめられます。設営時はそれらをつなぎ合わせて長い骨組みのポールにし、だいたいはテントをクロスするように2セットのポールをしならせてドーム状の形にします。ポールのしなりがテントをピンと張り上げて、雨風にも強い頑丈な形を作り上げます。
2人用から10人用などさまざまなサイズがあり、2ルームやオーニング付きなども選べ、色も豊富で多種多様な品揃えがあるのがこのドームテントの特徴です。
収納時のサイズもコンパクトなものが多く、値段も安価のものから揃っているので、キャンプを始める際の最初のテントにこのドームテントが選ばれるのも多いと思います。

私がキャンプを始めるにあたって最初に購入したテントがこちら、コールマン(Coleman)の5人用ドームテントです。キャンプを始めたのが2014年、娘が3才、息子が7ヶ月のときでしたね。メインルームのところは、2本のポールをクロスして張り上げる定番のスタイル、さらに赤いポールで入り口にもう一つのスペースが作れるデザインです。メインルームに、このテントと合わせて購入したダブルサイズのエアベッドを2つ並べて、かつ小物が置けるスペースがあります。そして、メインルーム手前のスペースにマットを敷いてその他の荷物を置いていました。この5人用テントでキャンプを始め、数年間このテントを使用していました。

後にこの2人用のドームテントも購入しました。収納時のサイズが56cm x 13cm x 13cmで重さがたった2kgのとてもコンパクトなテントです。これは息子と2人でキャンプへ行く時に使っていたりしましたね。値段もとても安く($40くらい)、このタイプのテントは、オーストラリアでは旅行好きなバックパッカー達にとても人気がありますね。とにかく軽量、コンパクトで安価のものが良いというニーズにとても合っているものです。

ドームテントは、収納時とてもコンパクトで軽量、安価のものから揃い、サイズも豊富、ポールはしなりを利用してテントをグッと張り上げ、雨風に強いドーム状の形が作れるというのが特徴になります。

インスタントアップテント(Instant Up Tent)

次に紹介するのはインスタントアップテントです。このタイプのテントは各ブランドから出しており、ブランドによって呼び名が多少異なります。インスタントアップテント(Instant Up Tent)は、コールマン(Coleman)の商品名であり、その他にはオージートレイル(Oztrail)のファストフレームテント(Fast Frame Tent)や、ブラックウォルフ(Blackwolf)のターボテント(Turbo Tent)などがあります。

インスタントアップテントは、テントフレームのポールがすでにテントに取り付けられており、設置する際にポールを組み立てる必要がありません。テントを広げて設置したい地面に置いたら、あとは短くなっている伸縮ポールをロックされるところまで伸ばして完了。上の写真の状態までは1分で完成します。

伸縮ポールを伸ばしてメインテントができたら、あとはフライを上から被せて各コーナーをクリップで留めたら出来上がりです。その名の通り、設営時間が短くてものすごく簡単にできてしまうのがこのインスタントアップテントの特徴ですね。もちろん片付けも同じくらい早く出来ます。
ただドームテントと比べると、収納時の伸縮ポールの長さは設営時の半分ほどなので収納バッグの長さは1m強になります。ポールの素材もアルミニウムやスチールがあり、ドームテントで使われる軽量ファイバーグラスのしなりを利用するポールではなく、ポール自体の頑丈さでテントを支えるので、重さもドームテントより出てきてしまいます。なので、収納時のバッグの大きさはドームテントと比べると長く重くなってしまいますね。
それらをふまえても、やはり設営と片付けの容易さが圧倒的なメリットになるので、キャンプが初めての方の最初のテントには僕はこのテントをお勧めしますし、実際に一番よく売れているテントはこのインスタントアップテントシリーズになります。

私がコールマンの5人用ドームテントの次に購入したのが、このオージートレイル(Oztrail)の6人用ファストフレームテントです。これは、キャンプを始めて最初の頃によく一緒に行っていた友達家族がインスタントアップテントを使っており、設営片付けの素早さと簡単さに見とれて惹かれてしまい、買い換えることにしたのです。

インナーテントのサイズは3m x 3mで、ダブルサイズのマットを2つ並べて、かつ荷物が置けるスペースが結構あり、4人家族で使うには最適なサイズのテントでしたね。このファストフレームテントに買い換えて数年使い続けました。このテントでも色々なところに行き、思い出たっぷりのテントになりました。

オージーテント 30秒テント(Oztent 30-Second Tent)

インスタントアップテントとは少し異なりますが、設営時間の短さと簡単さでオーストラリアではとても人気のあるテント、Oztent30-second Tentをこのカテゴリーの一つとして紹介します。
オーストラリアブランドであるOztentから出ているRVシリーズテントは、30-Second Tentと呼ばれ、その名の通り30秒でセッティングが出来てしまうという、とてもよく考えられたアイデアから作られたテントです。

さまざまなサイズがあり、一番人気のあるRV-5だと2.6m x 2.6mの大きさで、4人家族にちょうど良いサイズではないかと思います。
通気性、防水性に大変優れたキャンバス生地、YKKジップ、虫を通さないきめ細かなメッシュウィンドウと、素材も高品質のものだけが使われており、値段は安くないですが、長期間使い続けたいという方にとってはとてもお勧めできるテントです。
一つ短所としては、収納時のバッグの大きさが長さ2m、重さもRV-5で24kgとなかなか大きくて重いですね。このサイズだと車内に収納するのは難しく、ルーフの収納システム(ルーフラックやルーフバーなど)に載せなければいけないでしょう。

ガゼボテント(Gazebo Tent)

次はガゼボテントというものです。まずガゼボ(Gazebo)とは、雨除けや日除けのために一時的に設営できるシェルターのことで、サイズは2.4m四方から大きいものだと6m x 3mのものまであったりします。

これはキャンプだけでなく、日帰りピクニックやスポーツイベント、週末マーケットのショップなど、オーストラリアでは多目的に使われているとても人気のあるアイテムです。一番ポピュラーなサイズは3m x 3mのもので、テーブルやイスを置けるちょうど良い日陰のスペースが作れますね。
そして、このガゼボのフレームに取り付けられるのがガゼボテントになります。ガゼボのスチール製の頑丈なフレームにストラップとベルクロで簡単に設置、固定できるテントで、フレームにはドームテントと同じファイバーグラス製のポールが使われているものが多いです。設営も簡単で時間も短く、収納時のバッグのサイズもとてもコンパクトになります。
コールマンのドームテントを使用していた頃に、もう少し日陰のスペースが作りたいということで3m x 3mのガゼボを購入し、ドームテントと併用して使っていた時期がありました。あるキャンプ場で5家族のグループキャンプを計画していた際に、そこのキャンプ場はアブが多いという話を聞き、日中に子供たちが虫を気にせずに遊べるスペースを作ろうということでこのガゼボテントを購入しました。

そのキャンプでは、コールマンドームテント、ガゼボ、ガゼボテントを使い、ガゼボテントは子供たちのお絵かきスペースとして上手いこと利用できました。しかし、そこでふと気付きます。ガゼボテントは中のサイズが3m x 2.4mとなかなか広く、家族キャンプの時ならこのガゼボテントとガゼボだけでいいんじゃない?

ということで、それからガゼボとガゼボテントの組み合わせで行くキャンプが始まりました。車のすぐ後ろにガゼボを立て、ガゼボテントを取り付けるだけ。これものすごく簡単です。車の荷台の後ろがキッチンになるのでそこもガゼボの下でカバーされ、テーブルとイスを置き、その横にはテントがあります。キッチン、ダイニング、ベッドルームがコンパクトにまとまり、非常に効率的なキャンプセットアップになりました。

しかし、ガゼボテントの短所は耐水圧があまり高くないこと、フライがないのでシングルウォールになることです。つまり、雨の日に最適なテントとは言えないかもしれません。なので、私は雨の日には写真のようにタープをガゼボテントの上に設置して対処していました。
ガゼボベースで簡単にセットアップをしたい人にはこのガゼボテントは非常に良い選択肢の一つになると思います。私もメインのセットアップにはなっていませんが、オプションの一つとしてガゼボとガゼボテントはいまだに持っています。

ポップアップテント(Pop Up Tent)

次に紹介するテントも設営がとても簡単、ポップアップテントです。設営に関してはポップアップテントより簡単に早くできるテントはないのではないでしょうか。収納バッグから取り出したら空に向けて放るだけ。弾力のあるワイヤーフレームが勝手に広がるのを助けてくれて、あとはペグで固定すればあっという間に出来上がりです。

この頃になると、私たちのキャンプスタイルはロードトリップが多くなってきました。1日数百キロ移動し、目的地に着いたらそこで1泊。翌日また移動し、次の目的地でまた1泊。気に入ったところでは数泊したりしながら、1-2週間のキャンプトリップをします。そうなると、いかにキャンプ地でのテント設営の時間を短くするかが重要になり、大きなファミリーテントを立てるのは億劫になってきました。
私が購入した上の写真のポップアップテントは4人用になります。4人用ということは、2-3人でちょうど良いですね。マットはダブルサイズとシングルサイズが一つずつ入ってぴったりです。ポップアップテントというと簡易テントというイメージかもしれませんが、このアウトドアコネクション(Outdoor Connection)というオーストラリアブランドのポップアップテントはかなりの高機能です。インナーテント、ワイヤーフレーム、アウターフライが一体になっており、ダブルウォール構造になっています。耐水圧はフライが2000mm、フロアが5000mmと抜群。収納時は直径115cmの大きさになり、重さは5.8kgと軽量。
このテントに私と子供2人の3人が寝て、妻は2人用ドームテントに1人で寝ます。(1週間以上のロードトリップになると睡眠は非常に重要になり、妻の快適な睡眠を確保するためにこのスタイルが始まりました。)
ポップアップテントはその名の通り、ポップしてアップする簡単な設営が注目されがちなテントですが、片付けももちろん素早くできます。ただ手順を覚えてたたみ方をマスターしておかないとこれが短所になりかねません。1分でセットアップできるのに片付けは手間取って数十分かかってしまったり。
こちらがポップアップテントの片付け方の動画です。片付けも1分で出来ますよ。

コツを掴めばすぐ出来るようになるので、キャンプへ行く前に必ず家で練習してマスターしておきましょう。
というわけで、このポップアップテントも我が家のキャンプスタイルの1パターンになりました。

ストレッチャーテント(Stretcher Tent)

次に紹介するテントは、これも少しユニークなストレッチャーテントというものです。

ストレッチャー(Stretcher)とは簡易ベッドのようなもので、さっと組み立てができて地面のデコボコなどを気にせずにすぐに寝床が確保できる優れたアイテムです。このストレッチャーを大きなテントの中に置くセットアップスタイルがあると思いますが、ストレッチャーテントは、ストレッチャーの上にインナーテント、さらにアウターフライも付いてきてそれだけで完成してしまうオールインワンのテントです。
サイズは1人用のシングルサイズと、2人用のダブルサイズがあります。上の写真は2人用のダブルサイズで、これはそのまま2人用ですね。

ある程度平らな場所を見つけたら、まずはストレッチャーを広げて置きます。地面が多少デコボコしていてもまったく問題ありません。次に、ストレッチャーにくっついているインナーテントを張り上げます。ドームテントと同じような感じで、ポールをつなぎ合わせて2セットのポールをクロスさせてメッシュのインナーテントを作ります。暑い時なんかはこのままで良いかもしれませんね。虫を通さないとてもきめ細かいメッシュ生地なので虫刺されなど気にせずに安心して寝れそうです。

または、インナーテントの上にフライを被せて設置すれば雨風も問題ないですし、保温性も上がり、プライバシーも確保できます。最初の写真のように2本のポールを利用して、入口部分に小さなオーニングを作ることもできますね。

さて、このストレッチャーテントを一時期使ってみましたが、何故かというと私が試してみたかったからです。メリットとしては、ストレッチャーなので地面のデコボコを気にせずに済み、雨で地面がぬかるんでも問題なし。ストレッチャーの脚の部分がある程度平らな地面にあればそれで良いので、場所選びがだいぶ楽になりそうだということ。あとはストレッチャーにそのまま寝れるのでマットが必要ではなくなり、荷物の軽減になること。収納時のバッグの大きさも長さ1mほど、重さも20kgなのでまあまあOKのサイズ感だということ。結構良いところばかりですね。
あるキャンプで私と息子がストレッチャーテント、妻と娘がポップアップテントと2チームに分かれて使ってみました。どちらもセッティングは簡単、短時間で済みます。しかし、肝心の寝心地ですが、私はダメでした。ストレッチャーではぐっすりと寝ることはできませんでした。
ストレッチャーで寝れる人、寝れない人、個人個人ではっきり分かれると思います。ストレッチャーで寝ることができれば、このタイプのテントはとても便利そうだと思って試してみましたが、結果私には向いていなかったみたいです。なので1キャンプで終了、すぐ売りに出すことになりました。
これは好みの問題だと思うので、ストレッチャーが好きだという方にはこのストレッチャーテントはかなり良い選択肢になると思いますよ。1人用のストレッチャーテントはとても人気があり、特にビーチでよくキャンプをするような人にはこのデザインは場所を選ぶことなく設置できるところが良いのでしょう。

スワッグ(Swag)

次はスワッグというものです。これはオーストラリア発祥のテントで、オーストラリアならではのデザインになっています。小型の簡易テントで1〜2人用のサイズのものがほとんどです。大変優れた耐久性と防水性のあるキャンバス生地で作られたものが多く、さらにメッシュウィンドウはきめ細やかなものが使われておりオーストラリアのヤブ蚊やハエなどの害虫から保護されるようになっています。

スワッグポールのデザインはモデルによってさまざまなタイプがあり、どれも頑丈な素材が使われているのでスワッグ自体もフリースタンディングになります。さらに、移動が必要ならばすぐに持ち上げて動かすことも容易にできます。

そして、スワッグが他のテントと一番違うところはマットレスが標準装備されている点です。厚さ50-70mmのフォームマットが付いており、これは取り外し可能ですが、スワッグを収納するときはマットはスワッグ内に敷いたままクルクルと丸めていき、フロアに付いてある2つのストラップで止めてそのまま収納バッグに入れるという大胆かつ簡単に片付けをすることができます。

私が購入したのはオーストラリアブランドであるダーチ(Darche)ネビュラ(Nebula)というモデルのスワッグです。このNebulaは幅が155cm、高さが100cmとDarcheのSwagの中でも一番大きなモデルで、大人2人でも非常に快適に寝れるサイズです。
Darcheは高品質、高強度が特徴で、オーストラリアの環境にあった製品を作り続けています。
Nebulaは420gsmのリップストップポリコットンキャンバス、600gsmのPVCフロア、125gsmのスーパーファインメッシュ、50mmの高密度フォームマットレスと最高品質の素材が使われています。

スワッグの収納バッグも同じキャンバス生地で作られており、耐水性、耐久性は問題なし。サイズからして収納はルーフにストラップで固定して運ぶことになると思いますが、スワッグを雨や土埃からしっかり守ってくれる丈夫なバッグです。
今現在の私のメインテントがこのNebulaスワッグです。地面に直に寝るのが好きなのと、マットが一緒なのでバッグは大きいけれどもルーフに収納するのでそんなに大きな問題ではなく、設営/片付けも5分以内でできる簡単さで、これだけで完了するところが良いところです。そして何より一番がカッコいい。色々テントを試してきてNebulaにたどり着き、私はこれを使い続けていくと思います。
オーストラリアでスワッグは根強い人気があり、若者から年配の方まで幅広い年齢層で使われています。何十年も使い続けているものを見ることも多く、それは丈夫なキャンバス生地で作られているからこそ出来るのでしょう。キャンバス生地は使えば使うほどより良いコンディションになっていきます。特に雨で濡れて乾いてを繰り返していくうちに生地がさらに引き締まっていき、より良い耐水性、耐久性になっていくからです。
スワッグはDarcheから何種類も出ており、自分の好みのデザインを選んで長年使い続けていくというのもオーストラリアならではでとても良いと思いますよ。

ルーフトップテント(Rooftop Tent)

そして、最後に紹介するのがルーフトップテントになります。ここオーストラリアでも最近ますます人気になり、よく見かけるようになったルーフトップテント。その名の通り、車のルーフに設置するテントで、タイプは大きく分けるとソフトトップとハードトップの2種類あります。

まずソフトトップですが、これは設営した時にテントと同じような、文字通りのソフトトップになるルーフトップテントです。設営時のテントのベースは2つに折り曲がるようになっており、収納は車から突き出している半分がパタンともう半分の上に重なるようになり、ベースでテントの部分をサンドイッチするように折りたたみます。折り畳んだら上からPVCカバーを被せてストラップで留めます。
サイズは幅140cmの2人用から幅220cmのファミリー用まであり、家族4人で寝ることも可能な選択肢があります。設営/片付けも総じて簡単、5-10分くらいで出来るでしょうか。慣れてくればもっと早く出来るでしょうし、一人でも出来ますが、高いところに手を伸ばしたりするので二人だと断然早く出来るのは間違いないですね。

次にハードトップのルーフトップテントです。アルミニウム製のボディが主で、テントの開閉は横向きや縦向きがあり、設営はガス圧ストラップでハードトップを押し上げてそれがそのままテントのルーフになります。収納時はテントの側面のラバーシールで密閉されるので完全な防水、防塵となり安心です。設営/撤収もソフトトップより断然楽で、時間も一人で数分で出来るでしょう。

ルーフトップテントはルーフにテント、マット、寝袋などの寝具を全て収めることができるので、車内や荷台の荷物を減らすのにかなり役立ちます。その分ルーフキャリアが使えなくなりますが、ハードトップだとルーフバーを付けることもできるモデルもあるので、さらにルーフを有効活用できます。ただしルーフに載せる重量はしっかりと確認しなければいけませんね。過積載にならないように気をつけましょう。
あとは、駐車する場所がある程度平らなところを見つける必要がありますが、地面の状態を気にせずに設営できるところがルーフトップテントの最大の魅力ではないでしょうか。ヘビ、サソリ、ディンゴ(オーストラリアに生息する野犬)、クロコダイルなど危険な虫や野生動物から身を守ることが出来るのも大きなメリットの一つですね。
約2mの高さから眺める景色はまた違う良さがあるでしょうし、風通しも良く、1ランク上のキャンプスタイルになることは間違いないです。夜中にトイレに行きたくなったときはすこし困りますけどね。

私が昨年に購入したルーフトップテントが、オーストラリアブランドのドリフタ(Drifta)から出ているデザートクルーザー(Desert Cruiser Roof Top Tent)というモデルのルーフトップテントです。
これは、昨年9月のオーストラリア大陸最北端のケープヨークまで行く15日間トリップにあわせて購入しました。ケアンズ以北のヨーク半島はクロコダイルの生息地であり、海辺や川辺のすぐ近くでキャンプはしないものの安心させるために揃えました。主に妻と娘がルーフトップテントに寝て、私と息子がスワッグで寝てましたね。もちろんクロコダイルに遭遇することはありませんでしたよ。
私がこのルーフトップテントを選んだ理由は、まず最初に重量です。マットレス幅1.2mのモデルで57kg、ハードトップテント最軽量の一つになります。そして、ルーフバーがあるのでソーラーパネルとリカバリーボードが載せられます。さらに設営、撤収もすごく簡単で数分でできます。
設営は90秒。

片付けは150秒。

このDriftaのルーフトップテントとDarcheのネビュラスワッグの組み合わせが現在の我が家のキャンプスタイルです。

テントと合わせて揃えたいアイテム

様々な種類のテントを紹介しました。最後に、テントを購入するにあたって一緒に揃えたいアイテムを1点紹介します。

こちら、メッシュ生地のグラウンドシートです。これを地面に敷き、この上にテントを設営したいです。なので、ストレッチャーテントやルーフトップテントには必要ないですね。
このグラウンドシートにはいくつものメリットがあります。まずは、テントを設営する際に場所を決めると思いますが、テントとほぼ同じ大きさのグラウンドシートがあれば、どの辺に設営できるか、まずはシートだけを使って設営場所をイメージしやすいと思います。
次に場所を決めたら、辺りの小石や枝等を払いのけ、尖ったものなどがないのを確認した上でグラウンドシートを敷き固定してしまいます。これでもう良い場所は確保できましたね。
そしたら、その上でテントの設営を始めます。シートの上なのでテントの収納バッグが汚れることもなく、テントをひろげ設営に取りかかれます。また、撤収時もグラウンドシートの上でテントの片付けができるので、テントが汚れるのを最小限に防ぐこともできますね。なので、グラウンドシートは一番最初に出し、一番最後に片付ける感じです。
グラウンドシートはテントのフロアを傷つけないように保護するのが大きな目的の一つですが、よくあるブルーシートやシルバーのタープを使用する方もいると思います。それらでもちろん良いと思いますが、メッシュグラウンドシートとの大きな違いは、メッシュだとテントフロアだけでなく地面の保護にも役に立ちます。特に地面が芝生の場合だと、タープの上にテントを立てて数日間過ごし、撤収時にタープをどかしたら芝生がグッタリしてたなんてのを見たことはありませんか。その点、メッシュ生地だと通気性があるので、芝生の保護にもつながります。
また、雨や朝露などで水がテントから流れ落ちた場合に、タープだとそのまま水が溜まってしまいなかなか乾きませんが、メッシュであればすぐに地面に流れるのでテントのフロアを乾いた状態に保ちやすいです。
さらに、ビーチでのキャンプではテントの周りや中までも砂だらけになりやすいですが、このメッシュグラウンドシートはシートの上に落ちた砂は下に落ちていき、しかし下の砂はシートの上には上がってこないのです。なので、テントフロアよりもひと回り大きなシートを敷いておいて、テントに入る前にシートの上で足の砂を払っておけば砂はシートの下に落ちていき、テントの中に砂を持ち込まないで済むという素晴らしいものなのです。

というわけで、テントを購入する際にはそのテントのサイズに合った(少し大きめのをお勧めします)メッシュのグラウンドシートも合わせて揃えると良いと思いますよ。

まとめ

オーストラリアのテントについて色々紹介しました。まずはテントの大きさ、最適なサイズの選び方。次にさまざまなテントの種類とそれらの特徴。最後にテントと合わせて揃えたいアイテムのメッシュグラウンドシート
あらためて紹介したテントの種類とその特徴、長所短所をまとめます。

長所 短所
ドームテント 軽量、コンパクト、安価 他と比べて設営に多少時間がかかる
インスタントアップテント 設営/撤収が早く簡単、初心者向き ドームテントと比べ収納サイズが大きく重い
ガゼボテント ガゼボへの取付が楽、簡単、収納コンパクト 高耐水圧モデルはなく荒天には最適ではない
ポップアップテント 設営が一番簡単、軽量、高性能モデルあり、収納はフラット 撤収は要練習
ストレッチャーテント 設営簡単、地面凸凹関係なし、オールインワンで荷物軽減 ストレッチャーの寝心地(個人差あり)
スワッグ キャンバス生地の高品質、高強度、高耐久性 収納サイズ大きく重い、ルーフや荷台に要収納スペース
ルーフトップテント 素早い設営、地面から離れる安全性、車内や荷台の荷物軽減、良い眺め 高価、ルーフの積載重量、夜中のトイレ

このような感じでしょうか。全ての種類のテントを実際に使用して経験しているので、それぞれの特徴、長所短所をより具体的に紹介できたと思います。(もちろん私個人の感想が入っていますよ。)
オーストラリアでテントを選ぶ際にはぜひこちらを参考にして頂き、自分のスタイルに合ったテントを見つけてみてください。

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