ケアンズの熱帯雨林の奥深くへ足を踏み入れ、キャンプの魅力に満ちた冒険へようこそ!
この記事では、熱帯雨林の生命力あふれる美しさと、キャンプがもたらす自然との対話を探求します。太古から続くこの地の神秘的な生態系で、様々な生物と共に過ごす喜び、星空の下で語り合う幸福感。熱帯雨林の静寂と活気、キャンプのアウトドア精神が交差する場所で、新たな発見と感動が待っています。自然のリズムに身を委ね、新たな世界への扉を開ける旅が、ここから始まります。
4WDで熱帯雨林へ!ブルームフィールドトラック(The Bloomfield Track)
6月末の週末、家族で2泊3日のキャンプへ行ってきました。ケアンズのこの時期は乾季の冬にあたり、最高のキャンプシーズンです。今回選んだキャンプ地は、ケアンズ北部の熱帯雨林地域にある場所です。
初日の朝9時にケアンズの自宅を出発し、キャプテンクックハイウェイを北上します。デインツリーリバーをフェリーで渡り、世界遺産である世界最古の熱帯雨林地域、デインツリー、ケープトリビュレーションエリアをドライブしていきます。そして出発から2時間半後、ケープトリビュレーションの北端から始まるブルームフィールドロード、またの名をブルームフィールドトラック(The Bloomfield Track)、オーストラリアで最も美しい4WDトラックの一つに着きました。そして、間もなくたどり着くのがエマゲンクリーク(Emmagen Creek)です。
エマゲンクリーク(Emmagen Creek)
このエマゲンクリーク(Emmagen Creek)がブルームフィールドトラックで最初に横断するクリークになります。ここはおすすめの休憩スポットであり、川遊びをするのにも最高の場所です。私たちはクリークを横断する手前、道脇に車を停めて昼食をとることにしました。何台かの車がすでに道脇に停まっていて、子供達が川で遊んでいたり、ピクニックランチをしている人もいました。
私達は道脇から少し中に入ったクリーク沿いのところにシートを敷いて、事前に用意してきたサンドウィッチの昼食です。透き通った綺麗な水の川、深く生い茂る木々、自然の中で食べる食事はより一層美味しく感じますね。
昼食後、熱帯雨林の中を走り抜けるブルームフィールドトラックの4WDドライブを引き続き楽しみます。全長は約30km、小川を横断するところが何カ所かあり、急勾配の坂を登り降りするところが2カ所あります。訪れる時期、その時のコンディションによりますが、乾季で川の水量も少なく路面も乾いているような時は2WDでも大丈夫な程度のオフロードトラックです。しかし雨季シーズンになると、川の増水や路面コンディションの悪化によってトラックが閉鎖されることもあるので事前に調べておくことが大事ですね。地元の自治体のウェブサイトから4WDロードコンディションがチェックできます。
私たちが行った乾季の6月だといくつかの小川は水も流れてなく完全に乾いている状態でした。上の写真のエマゲンクリークが一番水が流れており、それでも水深は足首程度。路面コンディションは良く、特に難しい場面に遭遇することはありませんでした。ただ急勾配の坂だけは気をつけたほうがよいですね。登る前には低速ギアにして途中でギアチェンジはせず、下る時はブレーキを使わないようにし、ヒルディセントコントロールがあれば利用してスピードをコントロールすることが重要です。初めて通った時は、思っていた以上の急勾配でちょっと焦ったことを思い出します。
途中、丘を上がって標高の高いところで海を見渡せる展望スポットからの眺めも楽しみつつ、ブルームフィールドトラックのゴールはウジャル・ウジャル(Wujal Wujal)という先住民アボリジナルの小さなコミュニティになります。
ウジャル・ウジャル(Wujal Wujal)
ウジャルウジャルに着くとここからは舗装道路になります。Wujal Wujal Fallsという滝があり、ここを訪れるなら必ず立ち寄りたい一見の価値がある綺麗な滝です。道の突き当たりに車を駐車しておけるスペースがあり、そこから歩いてほんの5分で着きます。
コミュニティ内を通り抜けたらさらに北のほうへ向かいます。進むこと30km、時間にして30分、ロスビル(Rossville)という小さな町に着きました。
ロスビルに入って間もなく、ホームルールロード(Homerule Rd)という道が見つかります。曲がり角には看板があり、ここを右折して3km進み、今回の目的地であるキャンプ場、ホームルールキャンプグラウンド(Homerule Campground)に到着しました。ケアンズの自宅から昼食の休憩を入れてちょうど5時間で着きました。
熱帯雨林でキャンプ!ホームルールキャンプグラウンド(Homerule Campgrounds)
ホームルールキャンプグラウンド(Homerule Campground)の敷地内入口のゲートを通り、中に進むとすぐに広大な芝生のエリアが広がり、左手には人工のダムがあります。
さらに進むとこの建物が見えてきます。オフィスですね。目の前に車を停め、中に入っていくとすぐに男性が出てきて対応してくれました。
事前に連絡していましたが、改めて家族4人で2泊キャンプしたい旨を伝えます。料金は1泊大人$20、子供$10です。大人2人、子供2人で2泊なので$120でしたが、現金でと言ったら$100でいいよーとなりました。
施設ですが、トイレ&シャワーのユニットの他に、オフィスに併設のキャンプキッチン、ここにはガスコンロはもちろん冷蔵庫、電子レンジ、ケトル、調理器具など全て揃っていました。それらが自由に使え、ダイニングエリアもあるので食材だけあれば他に何もいらずに料理、食事ができますね。なので、この料金設定(1泊大人$20、子供$10)なのかなと思いました。電源有り、施設使用可のキャンプサイトの感じです。
私たちはトイレ&シャワーは使いましたが、電源とキャンプ用品は全て自前で済ませるので必要ななく、そうするとこの値段は少し高い印象でした。電源無しサイトの料金設定はありませんでしたからね。
料金の支払いを済ませ、次に地図を見せてもらいながらキャンプグラウンドとその周辺の説明をしてくれました。
キャンプサイトは区画分けではなくフリーサイトなのでどこでも設営可能です。広大な芝生エリアでも良いですし、私たちが教えてもらったおすすめ場所は、敷地内をぐるっと囲むように流れるクリーク、地図でいうと左下のほうですね、その周辺が木陰もあり川沿いで雰囲気も良いとのことでした。
オフィスで一通りの説明を受け、その後車をゆっくり走らせながら良い場所を探しに行きます。そして決めた場所がこちら。まさしく熱帯雨林のど真ん中という感じのキャンプサイトです。
場所を決めたらセッティングを済ませます。私たちのキャンプセットアップはこのような感じです。まずはドリフタストックトン(Drifta Stockton)のルーフトップテントと、DarcheのNebulaスワッグの2つ。ルーフトップテントに母と娘、スワッグに私と息子が寝るのが主です。たまに娘と息子がスワップしたりしますね。
あとはテーブルとイスなど。焚き火をするところではドリフタストックトンの焚き火台と焚き火テーブルのセットは欠かせません。我が家の定番アイテムですね。小物諸々はドリフタのキャンバスバッグに入れ、必要であれば車から出し入れしています。軽量、丈夫のキャンバス生地のバッグは大変重宝します。
車の後ろがキッチンになり、そこで料理の下準備、調理などをします。LEDライトもあるので夜になっても車の後方で色々な作業ができるようにしています。
車を中心にして、運転席側がベッドルーム、助手席側がダイニング、後方がキッチンという感じですね。フリーサイトで広々と使えるのでとても良いサイトでした。
陣取ったキャンプサイトのすぐ裏にはクリークが流れています。もちろん川遊びができますし、クロコダイルはいません。早朝、まだ辺りが静かな時にそーっと訪れるとカモノハシが見られるかもしれませんよ、と教えてくれました。この辺りに住み着いているみたいです。2日目の早朝に行ってみましたが、残念ながら見ることはできませんでした。
ホームルールウォーターフォール(Homerule Water Falls)
初日、キャンプ場に着いた日の午後はのんびり過ごし、2日目は朝食を食べてから午前中にウォーキングへ行ってきました。
キャンプグラウンドの脇にあるダムから始まるウォーキングトラックは、Homerule Waterfallsという滝まで行くことができ、片道40分で着きます。
滝からダムまで水を送るためのパイプがあり、ウォーキングトラックはそのパイプ沿いを歩いていくので非常に分かりやすいですよ。
私たちが行った時も、何カ所かで木が倒れて道を塞ぐようになっていましたが、ちゃんと通れるようにはなっていたので、メンテナンスは定期的に行なっているんだと思います。
まさしく熱帯雨林の中を歩いていくウォーキングトラックですね。道からは絶対に外れないこと、滑りやすいところもあるので足元に気をつけながらいけば小さい子供でも滝まで行くことができますよ。
40分歩いて軽く汗もかいたところで無事に着きました。なかなか迫力のある滝ですね。私たちが行った時は二手に分かれて滝が落ちており、滝下もなかなかの水量で泳ぐのにちょうど良い感じでした。
ひと泳ぎしてリフレッシュしてから、持ってきたスナックとジュースで休憩します。そして再びキャンプグラウンドへ向けて歩き始めました。滝の方がもちろん高い位置にあるので、帰りは下っていくことになります。行きよりも時間はかからず、昼頃にはキャンプサイトへ戻りました。
アクティブな午前中を過ごした後、午後はまたのんびりとサイト周辺で過ごしていました。
トレバサンフォール(Trevathan Falls)
キャンプ3日目は、朝食を食べたらすぐに片付けを始めて9時にチェックアウトし、ここから少しドライブへ行きました。ロスビルからさらに北のほうへ向かい、有名なLions Den Hotelの前を通り、マリガンハイウェイへ出ます。ここを右折しクックタウンのほうへ向かいます。Black Mountain National Parkを過ぎてすぐ、Mount Amos Roadが見えるのでここを右折します。ここからは未舗装道になり、道なりに進むこと約20分、後半は軽い4WDトラックになりますね。要所で看板があるので分かりやすく、迷うこともなく道の行き止まりまで行けると思います。行き止まりはやや広いスペースになっており、ここに車を停めておくことできます。ここから少し上のほうへ歩くことほんの5分、トレバサンフォール(Trevathan Falls)に着きました。
川沿いに滝のところまで歩いていきますが、左側の斜面に沿って行くとより滝の近くに行け、滝つぼを見下ろせるように眺めることができました。
ここも滝下は大きなスイミングスポットになっていて、この時は水に入りませんでしたが、泳いだら気持ち良さそうですね。
この滝もなかなか大きく水量もありましたが、なにか優しい音のする滝でしたね。ザーという迫力のある音ではなく、シャーという感じの音。分かります?
滝を見ながら少しゆっくりしたら、再び車のほうへ戻ります。同じ道を通って帰る時、ハイウェイへ出る前にBlack Mountain National Parkを裏側から見ることができました。
ハイウェイ沿いにブラックマウンテンを見渡せる展望スポットがあり、皆そこで眺めてるかと思いますが、こちら側から見る景色もなかなか見応えがありますよ。周りの他の山と違って黒い山だということがよく分かります。
さて、マリガンハイウェイに戻ったらあとは一気にケアンズまで帰ります。マリガンハイウェイはケアンズからクックタウンまで舗装道路で行けるルートなので、今回紹介したホームルールキャンプグラウンドもこちらから来ればずっと舗装された道になります。
ブルームフィールドトラックの4WDオフロードルートかマリガンハイウェイの舗装道路ルートの2ルート、どちらか好きなほうを選んでみてください。
まとめ
ケアンズ近郊での熱帯雨林キャンプ、ホームルールキャンプグラウンド(Home Rule Campground)での2泊3日キャンプの様子を紹介しました。
オーストラリアで最も美しい4WDトラックの一つといわれるブルームフィールドトラック(The Bloomfield Track) で熱帯雨林の中を駆け抜け、ホームルールキャンプグラウンドでは熱帯雨林に囲まれた大自然の中でのキャンプ。2つの滝、Home Rule WaterfallsとTrevathan Fallsを訪れて見ることもでき、圧倒的な大自然の美しさに触れることのできた充実した2泊3日のキャンプトリップでした。
ケアンズ近郊でのキャンプを考えている方、熱帯雨林の大自然の中でのキャンプというプランはいかがですか。ぜひ参考にしてみてください。