オーストラリアで1番落差のある滝を知っていますか?それはクイーンズランド州の北部、ケアンズからそう遠くないところにある最大落差269mのワラマンフォールズ(Wallaman Falls)です。
先日、2泊3日のキャンプで訪れてきたので、その様子とともに周辺の見所も含めて紹介したいと思います。
ワラマンフォールズ最寄りの町、インガム(Ingham)へ
キャンプ初日の朝、ケアンズの自宅を出発しハイウェイを南下すること235km、3時間でインガム(Ingham)という町に着きました。
インガムは人口約4500人、サトウキビ栽培、製糖業の盛んな地域で、オーストラリア最大の製糖工場もここインガムにあるそうです。
およそ100年前頃から多くのイタリア人が移民してきてこのインガム周辺に定着し、サトウキビ産業に従事してきたらしいです。なので、このサトウキビ産業を主に担ってきたのはイタリア系移民だとのこと。そして、クイーンズランド州で最大のイタリア人コミュニティーもこのインガムにあるそうです。
別名「リトルイタリー(Little Italy)」
今ではインガムの人口の半数以上はイタリア系移民だそうで、それ故にインガムは別名「リトルイタリー(Little Italy)」と呼ばれています。
と、このあたりまでキャンプの事前に調べていたので、インガムでの目的が1つ出来ました。
朝ケアンズを出発してインガムへ向かえば、到着するのは昼頃。ということで、美味しいイタリアンのランチを食べられるカフェやレストランがないか探してみました。
そして良さそうな場所を1カ所見つけておきました。
JK’s Deli & Cafe
「JK’s Deli & Cafe」というところです。
インガムのメインストリート沿いにあるのですぐに場所は分かりました。
デリカテッセンとカフェが並んであり、入口は2つに分かれていますが中に入るとすぐ繋がっています。
まずはデリのほうを覗いてみます。
ハム、チーズ、パンなどなど様々なものが並んでいました。品揃えがものすごい多くてびっくり。
奥のほうにキッチンがあり、多分カフェのほうと繋がっているような感じ、生ハム&チーズの盛り合わせプラッターみたいなのも作って陳列していました。
とりあえずはランチ前なので、一通り見回してから隣のカフェのほうへ行くことに。
カフェのほうはシンプル。テーブル、イス、ソファー、ベンチなど色々異なった家具が置いてあり、地元の人たちはお気に入りの場所とかあったりするのかな。
行ったのは平日の昼間でしたが、結構な人の数でしたね。注文をするのも何人待ちかで並んでいました。
メニューもたくさんあり、さらにカウンターに陳列されているのもたくさんあってどれにしようか迷います。
結局選んだのは、ミステリーオープングリルというものでした。美味しかった!
オーストラリアン・イタリアン・フェスティバル
インガムでは、毎年6月第1週に「オーストラリアン・イタリアン・フェスティバル」というイベントが開催されるそうです。
インガム市内へ入るすぐ手前のハイウェイ沿いに看板がありましたが、来年2022年は6月の4,5日に開催だとのこと。6月第1週末ですね。
毎年数千人の人が訪れ、イタリアのワイン、食、音楽、文化を楽しむフェスティバルだそうです。楽しそう!
ワラマンフォールズ キャンピングエリア(Wallaman Falls camping area)
インガム市内でランチを済ませた後、目的のキャンプ地へ向かいました。
ハイウェイを外れ、西の方へ向かっていきます。途中から山登りドライブが始まり、結構な勢いで標高が高くなっていきました。
市内から50km、50分で今回のキャンプ地であるワラマンフォールズ キャンピングエリアに到着です。
ここはギリンガン国立公園内にあるキャンプ場で、予約はクイーンズランド国立公園のウェブサイトからオンラインで出来ます。
よく整備の行き届いたとてもキレイなキャンプサイトです。アクセス道路がキャンプサイトを囲むようにグルっと周っており、駐車できるスポットが点在しています。そして、真ん中の芝生エリアにみんなテントを立てている感じでした。
トイレはもちろん、シャワーも(冷水だけですが)ありましたよ。
あとキャンピングエリア入り口にはなんと公衆電話もありました。珍しい。
緊急時にもすぐに連絡が取れるようになっているのは素晴らしいですね。
バングルーウォーク(Banggurru Walk)
ワラマンフォールズ キャンピングエリアでのおすすめアクティビティーの1つにウォーキングがあります。
バングルーウォーク(Banggurru Walk)はキャンピングエリアから始まる全長800mのサーキットコース。アップダウンもそんなになく、短くてやさしいコースです。
歩き始めてすぐにクリークが見つかり、そのクリーク沿いを歩いて行くとコースの一番奥までたどり着きます。
そこには格好の水遊び場、ロックプール(Rock pools)と呼ばれるところがあります。
初日の昼過ぎにキャンプ場に着き、少しゆっくりしてからテントを設営し、夕方からこのウォーキングに行きました。
そしてこのロックプールがどんなところかチェックしに見に行ったところ、これは水着で来なきゃダメだ!とすぐ思わせてくれるほどすごい楽しそうな川遊びスポットだったのです。
とりあえずこの日はそのまま引き返してキャンプサイトに戻り、翌日あらためて遊びに行くことにしました。
ロックプール(Rock Pools)
ロックプールへはキャンプ2日目の昼過ぎから遊びに行きました。
水着に着替え、子供たちはライフジャケットを持ち、あとボディーボードを持ってバングルーウォークへ向かいます。
キャンプサイトから5〜10分くらいでロックプールに着きました。
小さな落ち込みがあり、その上流側と下流側どちらでも遊べそうな良いところです。
私たちは下流側で遊んでいました。そんなに流れは強くなくて穏やかな川でしたけど、上流側よりは下流のほうが安心して子供たちを見ていられるかなと思います。
水もなかなか冷たくて良いリフレッシュになります。
子供たちは寒くなってきたら一度上がって日向ぼっこし、暖かくなってきたらまた水に入って遊び始め、と繰り返してこの日の午後はここでずっと遊んでいました。
この川にはたくさんの淡水カメがいました。水際から水面をずっと眺めているとどんどん近づいてきます。ホントに目の前まで来ていました。
淡水カメ以外にもカモノハシやウォータードラゴンというトカゲも見られるみたいです。
ちなみにウォーキングコースの名のバングルー(Banggurru)は「カメ」という意味らしいですよ。
ワラマンフォールズキャンプでの水遊びはここで決まりですね。
ワラマンフォールズ ルックアウト(Wallaman Falls lookout)
さて、肝心のワラマンフォールズですが、滝を上から見渡せるルックアウトはキャンピングエリアから少し離れたところにあります。
その距離は1.5km。歩いて行けなくもないけど、ルックアウトから始まるウォーキングコースも行くことを考えると、この往復3kmは車で移動することにしました。
ルックアウトのあるところには、広い駐車場、トイレ、ピクニックテーブルもありました。
日帰りで訪れている人も多くいそうで、ここでピクニックランチをするのも良さそうですね。
ギリンガン国立公園内にあるワラマンフォールズ。
標高540mに位置し、滝の最大落差は269m。滝壺の深さは20mだということです。
ルックアウトからの眺めです。
迫力満点ですね。切り立った崖が目の前にそびえており、その上から一気に下まで綺麗に落ちている滝で、滝壺のほうまでよく見渡せます。
滝によっては途中で何段かに分かれていたり、水量によって水の流れ、形が変わったりするのもよく見ましたが、このワラマンフォールズは通年流れている滝で、しかも一筋に綺麗に落ちているのがより魅力的に感じます。さすがオーストラリア最大の滝ですね。
ふと見ると、滝壺のところで泳いでいる人を見つけました。
そうです。このルックアウトから始まるウォーキングトラックで滝の下まで行くことができるのです。
ユィーンダ ウォーク(Djyinda walk)
ワラマンフォールズ ルックアウトから始まるユィーンダウォーク(Djyinda walk)は往復4kmのウォーキングトラックです。
滝を見下ろせるルックアウトから始まり、滝を見上げられる滝壺まで行くので、片道2kmの標高差約300mを下っていくことになります。なのでもちろん帰りは登りです。
ウォーキングトラックが始まってすぐ、300m歩くと見つかるのがゴージ ルックアウト(Gorge lookout)です。
滝の下流のほうになりますね。滝壺からまた始まる川とその周りの峡谷が広く見渡せる展望スポットです。
ゴージルックアウトを過ぎると一気に下っていきます。かなり段差のある急な階段を下りていき、ほんの最初だけ舗装された道ですが、それ以降はずっと未舗装道です。
ハイキングシューズなどしっかりとした靴を履いて行くことをオススメします。が、ビーサンで歩いている人も多々いました。。
ジグザグにどんどん下っていき、うっそうとした熱帯雨林の中を歩きながらも、ところどころで木々の隙間から滝が見られるところがありました。
滝の音もどんどん近づいていき、あーもうすぐかなーと思わせつつなかなか着かない。
結局30分ほどかかって下に着きました。
一応展望スポットみたいな柵に囲まれたデッキがありましたが、みんなそこを通り抜けて大きな岩肌に座り、滝を眺めていました。
いやー下からだと全然違う印象ですね。ルックアウトからだと一筋の細い綺麗な滝でしたが、下から見るとより幅広くて力強く、迫力のある感じです。そして水しぶきもすごい。
さらに滝もそうですが、周りのほぼ垂直に切り立っている岸壁の迫りくる感じがすごかったです。
上からだと周りの緑が多く目に入るのでより熱帯雨林の印象ですが、下からだとむき出しになった赤茶色の岩肌がより色のコントラストを際立たせていました。
さて、ルックアウトから見つけた滝壺で泳いでいる人たちですが、展望デッキから大きな岩肌に出て、さらに大きな岩の間を縫って滝壺まで行くにはなかなか大変そうなので、私たちは止めておきました。水しぶきがすごいので周りの岩ももちろん濡れていて滑りやすく、子供たちを連れて行くのはちょっと危ないかなと思います。
持って来たスナックを食べてちょっと休憩し、それからまた来た道を登って帰りました。
帰りの登りもなかなか大変です。休憩しながら30分ちょっとかかって上の駐車場まで戻ってきました。
まとめ
オーストラリアで最大落差のある滝、ワラマンフォールズとその周辺の見所を紹介しました。
ワラマンフォールズキャンピングエリアとそこからのウォーキングトラックのバングルーウォーク、川遊びスポットのロックプール。
ワラマンフォールズルックアウトからは滝を遠く見下ろし、そこから始まるウォーキングトラックのユィーンダウォークで滝壺まで行くと、下からは迫力ある滝を見上げられる。
2泊3日のキャンプで存分に楽しんできましたが、日帰りで訪れる人も多くいそうな感じでした。例えばワラマンフォールズルックアウトとユィーンダウォーク、その後ピクニックランチの半日プランとか。
キャンピングエリアにはデイユーズエリアもあり、日帰りで訪れる人の為の駐車場が広く確保されています。こちらでバングルーウォークからのロックプールで川遊びでも存分に楽しめそうですね。
ワラマンフォールズへは数泊のキャンプで行くのはもちろん、日帰りでも楽しめるプランがあると思います。オーストラリアで最大落差の滝のワラマンフォールズ、チャンスがあれば一度訪れてみてはいかがでしょうか?